#18【膝痛の最大の予防法~年齢や仕事を理由にしてはならない本当の理由】

日常生活で膝に違和感や痛みを覚えた経験はありませんか?日常茶飯事ではない為、そのままにしている人が多いようです。膝に痛みが出る理由をこちらで解説いたします。
原因が分かれば改善の方法が分かります。また、未然に防ぐ予防の方法が分かります。

【膝の仕組み】

膝は人間の下肢の中で最も複雑な構造をしており、大腿骨と脛骨、そして膝のお皿と呼ばれる膝蓋骨の三つの骨によって構成されています。この内、股関節から連なる大腿骨と脛骨(すねの骨)の間に位置します。膝は蝶番関節の一種であり、基本的に動きとしては屈曲・伸展のみです。特に伸展時は側副靭帯で固定化されている為、側方への回旋はしません。

役割としては、体重の支持・安定と歩行時のスムーズな可動。一つの関節で二つの役割を成す非常に珍しい部位なのです。人間の体重は第二仙骨で両足に分岐し、大腿骨の下端部に位置する顆間窩(かかんか)へ直線的に負荷がかかります。また、そこでも内側顆と外側顆の二つに分かれ体重負荷が分散するような構造になっており、最終的には足底部の中心に分散された負荷がかかるような仕組みになっています。

また、歩行する為にも膝の屈曲伸展は欠かせません。つまり、体重負荷を支持する為に安定させる必要があるのですが、歩行するにはスムーズな可動を求められる為、非常に矛盾した要求をされる複雑な部位なのです。
また、二足歩行で生活する人間にとってバランスを取る為には、常に体の中心に軸を置いておく必要がある為、無意識に歩行時の体重移動は外から内へと行います。このことから膝に対する疾患は90%以上が内側に起きると考えられます。これは、病理学ではなく物理学的な考えです。

【膝に抱える病名】

・ジャンパーズニー(膝蓋腱炎)
ジャンパーズニーは、膝蓋腱に繰り返しかかるストレスによって起こるオーバーユース(使いすぎ)傷害の一つです。このストレスによって腱には小さな裂け目ができ、その裂け目が増えれば増える程、痛みが出て腱自体も弱くなります。膝の曲げ伸ばしや、特にジャンプを繰り返し行うことで膝蓋腱にストレスがかかる為、バスケットボールやバレーボール選手などによく見られる傾向があります。

・ランナーズニー(腸脛靭帯炎)
ランナーズニーの定義は広く、膝の前面と膝蓋骨周辺におこる痛みの総称であり、膝が真っすぐになっている時は腸脛靭帯は大腿骨の隆起(外側上顆)の前方に位置しています。膝を曲げる時、腸脛靭帯は外側上顆の後方に移ります。この繰り返しによって腸脛靭帯の後方部分とその下の外側上顆が擦れます。よって膝の曲げ伸ばしを繰り返し行う運動では、腸脛靭帯が繰り返し外側上顆に擦れて刺激され、最終的には腸脛靭帯に炎症が起き痛みが出てきます。これもバスケットボールやサッカー、ウエイトリフティングなど膝を酷使するスポーツに発症することが多いです。

・鵞足炎
膝の内側下部にある「鵞足」という部分に炎症が起きる病気です。鵞足には「縫工筋」「薄筋」「半腱様筋」など三つの筋肉が一か所に付着しています。上記同様、ランニングやジャンプ動作などにより停止している筋肉が過剰に伸び縮みすることで鵞足部に炎症が起き痛みが生じます。

これらの病名に対する主な治療法は安静、アイシング、ストレッチ、痛みを抑える薬物療法などがあげられます。基本的に過剰に膝を動かすスポーツをする学生や選手などに多くみられます。

【原因は姿勢かも!?】

最初に【膝の仕組み】で述べた体重を分散する体の構造についてですが、これはあくまでも姿勢が正しく左右均等の状態である時に限定されます。もし、姿勢が傾いていると当然ながら左右バランスは変化します。するとどちらか片方にばかり体重負荷がかかるようになり、その状態を長い期間蓄積していくと、元々膝が想定している許容範囲の体重以上の負荷がかかり続けるので半月板の損傷や、脛骨の炎症など痛みが発症してしまいます。これは決して膝が悪くて起きた症状ではなく姿勢が原因で起きたものです。
すると、膝の治療をして治ると思われますか?この場合、姿勢を変化させる必要があるのです。結果として膝も少しの調整が必要になるだけです。

上記の膝の病名も同じように考えられます。仮にバスケットボールをしているから鵞足炎になったと診断されたとして、バスケットボールをしている人が全員なっているかと言うと決してそうではない筈です。では、もっと明確なきっかけや理由があるのではないでしょうか。
「縫工筋」「薄筋」「半腱様筋」が過剰に伸び縮みすることで起きるとされてますが、姿勢が前傾化するだけで縫工筋や半腱様筋は収縮します。さらに左右バランスが違っていると体重負荷のかかる片方の足はもっと収縮します。この段階で普通に立っているだけでも正常な姿勢の人と比べると筋肉に強いストレスがかかってしまっています。その状態でバスケットボールをしてダッシュやジャンプを過剰に繰り返すと、炎症が起きてしまうのも当然のような気がしませんか?尚且つ上記病名の患者のほとんどの方が片方の足にだけ発症します。これは、片足に大きく体重負荷が繰り返しかかっていることからではないかと考えられます。

このように、膝に対する全ての症状が姿勢であると断言は決してできませんが、少なくとも多くの方の原因として考えられると思います。また、一般的に専門だと認識されている整形外科では半月板などの損傷している部分については適切な診断・処置をされます。つまり静止している状態については適切な判断をされます。しかし、人はその状態で動きます。どの動作をすることでどの筋肉が働き、結果としてどのような症状が起きるといった姿勢科学などの運動学は専門外になるので、半月板の動きを調整することなどは恐らく難しいでしょう。だから、病名は分かったが痛み止めと湿布だけを貰って治す方法が分からず困っている患者が多いのです。それはきっと原因が違うところにあるからです。訪れる専門機関はよく考えて判断することが非常に大切です。

【高齢者はなぜ膝を痛めるのか】

高齢者が膝を痛める割合として、6~70代では2人に1人。80代では8割にも及ぶ程多くの方が発症する症状です。その原因としてひとつのものに特定して断言することは出来ませんが大きな割合として「姿勢」が考えられます。

上記でもお伝えしたように、人は重心が少しでも前方や後方に移動するだけで太もも周りの筋肉(大腿四頭筋群など)は倒れないように収縮を起こし、平常ではいられなくなります。高齢者の姿というと大半の方が腰や膝を曲げて前傾姿勢をイメージする筈です。すると真っすぐ立っている人よりも何倍もの体重負荷が膝にはかかり、筋肉も必要以上に働く必要があります。そしてなにより、割合的に高齢者が多い最もな理由が"蓄積"です。ここ最近でそういう姿勢になってわけではなく、何年、何十年と膝を酷使した状態を積み重ねてきた結果として、"今"があるのです。
なので、痛みの無い若年層や特に中年層の方などは現段階では痛みは無いが、今後痛みが発症するきっかけは既に持っているのかもしれません。そうであれば年数が積み重なるごとに痛みが出るのを待っているようなものです。高齢者だから膝が痛くなるのではなく、姿勢が悪くなり若い内から膝が痛くなるきっかけを持っている人が、年数が経って痛みが出てくると考えられます。生涯、人の手を必要とせず自分の力で立って歩き続けたいと思うのであれば、痛みがあるなしに関係なく、今の段階から自身の姿勢についてよく意識を持つことが、これからの最大の予防に繋がると思います。

【膝の宿命】

本来、人間の体に設計上のミスはないものです。それでも体がねじれるのは、障害を最小限度に食い止めてそれ以上他の部分に波及させない為の本能的な防衛策だと考えられます。膝が変形するのもそのひとつです。腰から下の関節には「股関節」「膝関節」「足関節」の三つがあります。この内、股関節は球関節といって関節面が球状になっている為、あらゆる方向に動くことが可能なうえ、どんな方向から力が加わっても痛むことはありません。また、足関節は多軸的にあらゆる方向に動く関節なのでどのような動きにも対応ができ、その柔軟性ゆえに悪くなりにくいのです。
ところが、膝関節は違います。膝は蝶番関節と呼ばれるように、これまでの関節とは異なって屈伸運動をするように一方方向にしか動けません。なのに、大きな負荷を支えながら体の傾きやねじれなどの影響をもろにかぶることになってしまうのです。これは、膝関節のもつ「宿命」だとも言えるでしょう。

”最後に”
当院は、整体院や整骨院とは異なり、対処療法ではなく科学的根拠に基づいた姿勢調整を行うことで、不調の改善と健康維持を目指す「健康支援センター」です。姿勢科学の分野をまだ知らない・自分に合ったケアがまだわからない方へ、早くこの手が届きますように!そんな思いで、日々活動しています。

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