#25【なぜ30〜50代女性は肩こり・首こりになりやすい?~生活習慣と身体の特徴を解説】

「昔より肩や首が重い」「マッサージを受けてもすぐ戻る」「夕方になると頭痛まで出てくる」——このような悩みを抱える30〜50代女性は少なくありません。実は肩こり・首こりは、単なる筋肉疲労ではなく、年齢による身体の変化や生活習慣、仕事・家事・育児など複数の要因が重なって起こるケースが多くあります。この記事では、30〜50代女性に肩こり・首こりが起こりやすい理由を、身体の特徴と日常生活の視点から解説し、改善に向けた考え方も紹介します。

【30〜50代女性に肩こり・首こりが多い理由】

出産の影響による身体の変化

妊娠中の女性の体は、お腹が大きくなるため二本足で立つには、バランスを取る為にお尻を下げて腰を丸めたような立ち方にならざるを得ません。この時、同時に首は前方へ突出したようないわゆる「ストレートネック」になりがちです。このような立ち方を一年近く続けると当然姿勢も悪化します。30~50代だと、出産から10年・20年経っている方もいる為、悪い姿勢を蓄積することで、より悪い姿勢が完成します

姿勢の変化における痛みの関係性

筋肉は縮む働きしかありません。首が前にいくことで首~肩回りの筋肉が引き伸ばされる為、反発して周辺の筋肉は縮もうとします。この収縮が蓄積して慢性的な痛みが出てくるのが30~50代です。これを聞くと「首が悪い」と一般的に捉えがちですが、正しくは「首も悪い」というのが最も自然だと思います。そもそも首が前にいった原因を考えなくてはなりません。
首が前にいったのは、お腹が大きくなることでバランスを取る為に、お尻を下げて腰が丸まり、結果として首が前にいく。といものでした。
であれば、肩こり・首こりは首が悪いせいで起きているとも言えますが、本来は首が悪くなった「姿勢」に問題があると考えられます。このように、症状がある部位を原因と捉えるのではなく、自身の姿勢によって結果的にその部位に症状が起きている可能性が非常に高いです。

【生活習慣が肩こり・首こりを慢性化させる】

スマホ時間・デスクワークの増加

みなさんご存じのようにここ10~15年の間でスマートフォンが爆発的に普及し、今では誰もが当たり前に持っているものです。これに伴ってスマートフォンを操作する時間が一日の内に一定時間はあると思います。どうしても手元を見る体勢になってしまう為、数日ならまだしも毎日の積み重ねなので徐々に筋肉のクセが姿勢を悪化させるようになっていくのです。
また、コロナウイルス以降、リモートワークが普及したこともあってデスクワークを行っている主婦の方が非常に多いようです。これも長時間座って画面を眺めるので、どうしても首が前に出て背中が丸まってしまいがちです…。スマホと同じく毎日の蓄積が自身の肩・首を窮屈にしていくのです。

家事・育児・仕事による身体の負担

主婦はお仕事だけではなく、家に帰れば掃除や洗濯、料理など帰ってからもやるべきことが沢山あります。子供がまだ小さければ育児もあります。基本的に人間が行う作業は手元であり目線を見下ろすように首が下がってしまいます。洗濯物を畳む、料理をする、洗い物など首を前に倒した姿勢をすることが多く、先程とのスマホやお仕事と同様、一日二日ではなく毎日行うものなので日々の蓄積が後になって症状として現れることが多いので、30代以降頃から違和感や痛みを感じるケースが多くあります。

【肩こり・首こりを放置することで起きる悪影響】

神経障害による頭痛、吐き気など

首には非常に大切な血管や神経が通っており、首が前に出ることで物理的にそれらを圧迫する恐れがあります。例えば血管の場合、首には椎骨動脈という脳へ血液を送る大きな動脈が首の骨の中を通っています。これを圧迫してしまうことで後頭部の激痛や、めまい・吐き気などの症状に見舞われる可能性が高いです。次に神経の場合であれば、首の骨の中に通っている中枢神経からは、手や指先、顔面(三叉神経)などに末梢神経として伸びています。つまり首は手や顔の神経支配をしている訳です。この神経が圧迫されると、指先のしびれや、ろれつが回りにくくなったり、物が二重に見えるなどの症状に遭う恐れがあります。
何事も起きたあとに行動に移ることが多いですが、この場合だと非常に危険且つ回復までに時間がかかります。肩こり・首こりなどの症状が出ている時点で、このくらい誰でもあるから我慢するか。と思うのではなく、適切な治療や予防を確実に行うべきです。

より姿勢を傾けて起きる腰痛や膝痛

前文で記しましたが、「お尻を下げて腰を丸めて立つと首が前に出る」これは姿勢科学的な視点から考えた状態です。少し詳細をお伝えするならば、人間は唯一二足直立歩行の構造でできた生き物です。私たち人間は、今現在も常に倒れないように無意識の内にバランスを取りながら生活をしています。最終的に目線が中心に合うように体を傾けます。例えば、首が前にでているのであれば、目線が下がる為、お尻を下げて膝を曲げた状態にすると首が元の位置に戻ってきます。しかし、全体の姿勢を見ると背中が大きく丸まりいわゆる「猫背」のような立ち方になる訳です。
こうなると、地上には重力がある為背中が丸くなると、腰や膝に対する負担が強くなります。首が前に出れば出るほど負担のかかり方は大きくなります。この姿勢を続けることで負担を蓄積して、やがて肩こりよりも腰や膝に症状が出てくる可能性があります。

【肩こり・首こりの症状を抱えた女性の実例】

これまでの習慣

整形外科で電気を当てて、痛み止めを処方してもらう。別の日には整体に通って電気を当てたり牽引を行う。さらに別の日にはマッサージへ通って首や肩回りを力強くほぐしてもらう。このような生活をかれこれ5年近く行っているという50代の女性。病院や整体に行った時は楽になるが、帰ってきた時点ではもう肩周りが重くてきつい状態。たまに強い頭痛が起き、時には吐き気まであり、仕事ができなくらい症状に悩まれていました。自分に合った病院がどこにあるのか、どこに何と尋ねたらいいのか分からず日々苦しんでおられました。

姿勢改善による症状の変化

ご縁をいただき当院に来院いただきました。問診の時点で疑問に思ったことが「整形外科や整体・マッサージでは何か検査をされたんですか?」と聞くと「いいえ」という回答でした。これまで検査をせずに治療を受けていたという事にまず驚きました。そして原因が分からない状態で治療を受け続けてきたということなので、これまでの治療が健康に近づくものであればいいのですが、遠ざかってた可能性も十分に考えられました。現に、来院当初も症状に悩み続けておられました。
前述で記したように、姿勢バランスによって症状が起きている可能性が考えられました。症状には必ず原因があります。この原因が分からない状態では正しい治療法も定かにはならない為、原因探しから始めました。検査結果では、見事に膝や腰や背中が大きく傾いて、この帳尻を取るように首が傾いた結果として症状が出ているようでした。また、整体での牽引やマッサージ店でのもみほぐしによって余計に筋肉が反発して縮むことで、より症状を強くしているようでした。

症状が首周りにあるだけで、膝や腰や首を傾けているのであれば、首の治療をするのではなく「姿勢」を正しい状態に導く治療を行うべきと考えました。実際に膝の伸び方や骨盤の傾斜を変化させることによって首の位置が変化しました。よって肩回りの筋肉の強い収縮が弛んで、症状も治まりました。また、頭痛や吐き気は頸椎(首)の神経圧迫によるもで関節の動きを正常にすることで痛みも治まりました。今では健康的な体を維持するために、定期的なメンテナンスに来院いただいております。

【繰り返す肩こり・首こりは姿勢の専門家への相談も選択肢】

睡眠・運動・セルフケアの重要性

「症状が起きて病院へ行く」この繰り返しはキリがありません。これまで長い間病院へ通っていたとして今も尚症状があるのであれば、症状に対しての治療法・専門性が違うことが考えられます。治療を繰り返すことをひたすら続けるのではなく、まずは原因を明確にすることが大切です。これまで記したように、首こり・肩こりは姿勢が歪んだ結果として現れている症状であり、原因が肩そのものであるとは限りません。職業・生活習慣・運動習慣など多角的に見ることで改善の方向性が見えてきます。その為これまでに恐らく発想になかった「姿勢専門医」を視野に入れることもひとつの選択肢です。

健康な状態を維持し続ける必要性

なにより、症状を悪化させない・繰り返さない為に普段からの予防意識を持つことが大切です。普段から当たり前のように行っている「歯磨き」や「車の点検」なども虫歯にならない為、故障しない為の予防です。この当たり前の習慣に、姿勢の予防を取り組むことで、きっと健康な未来を迎えることができるでしょう。

”最後に”
当院は、整体院や整骨院とは異なり、対処療法ではなく科学的根拠に基づいた姿勢調整を行うことで、不調の改善と健康維持を目指す「健康支援センター」です。姿勢科学の分野をまだ知らない・自分に合ったケアがまだわからない方へ、早くこの手が届きますように!そんな思いで、日々活動しています。
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