＃4【腰痛と睡眠って関係あるの!?意外と知らない睡眠の本質】

睡眠はこどもの成長や創傷治癒、肌の新陳代謝を特に促進させたりストレスの除去など数えきれない程の向上効果があります。人に必要な睡眠量は多少の個人差がありますが、７～８時間の場合が多いです。
睡眠を取らないと不眠症によりうつ病が2.1倍になります。慢性的な不眠症はうつ病を含む精神疾患のリスクを高めます。うつ病の８割が不眠症で１割が過眠症とされ、約９割程度が睡眠障害をきたしていることが分かっております。また、睡眠時間が短い人は、血中の食欲を抑えるレプチンが少なく食欲を増進させるグレセリンが多いため、食欲が亢進しやすく肥満になるリスクが高くなります。これが、子どもの場合であれば身体能力や学業成績に多大な影響を及ぼしてしまいます。

睡眠状況は脳波によって判別することができ、睡眠の深さによって４段階に分けられます。人の睡眠はノンレム睡眠（non-REM sleep）とレム睡眠（REM sleep）という質的に異なる二つの睡眠段階に分類されます。ノンレム睡眠からレム睡眠にかけて、９０分～１２０分の周期で眠りが深くなっていきますが、寝る前の活動時間が長かったり、起きている時の身体運動量、精神負荷量が増すとノンレム睡眠も長くなる（深くなる）と言われています。レム睡眠は、急速眼球運動と骨格活動の低下を特徴とし、よく夢を見るようになります。レム睡眠の「レム」とは急速眼球運動（rapid eye movoments）の頭文字からきています。また、脊柱起立筋や大殿筋など重力に対して立位や座位などの姿勢を維持する抗重力筋が緩むタイミングでもあります。これはマッサージなどでさすって緩むような表面上の筋肉ではなく、深い奥底で引き付け合っている根強い深層筋が緩む瞬間です。

↓詳しくは

快眠のために重要になるのが、睡眠を取り巻く環境です。良い眠りを得られるかどうかには体や心の状態が大きく作用することはもちろんですが、寝床内環境を作る正しい寝具（枕・ベッドマット・布団）を選ぶことで、寝つきが悪い、夜間によく目が覚めるといった不眠などが改善される方も多いと思われます。
人間の姿勢は、後頭部-首、首-胸、胸-腰と背骨が３つのS字カーブを描くように湾曲しています。自然な立ち姿勢のときの腰部S字カーブの隙間は4～6cmですが、寝た姿勢で最も体へのダメージが少ないのは、隙間が2～3cmのときです。

ベッドマットや敷布団が柔らか過ぎる場合には、腰部が深く沈み込んでS字カーブの確立が困難になってしまい、眠りにくいだけではなく腰痛などの原因にもなりかねます。反対に硬すぎると骨が直接当たって痛みが生じたり、血流が妨げられるなどで熟睡できなくなります。従って、適度な硬さが必要であると言えます。背骨は緩やかなS字カーブが必要ですが、寝た時にもこの正しい姿勢で保持することが大切です。すると、体の各部分に異なる体圧（胴部８％、胸部３３％、骨盤部４４％、下脚部１５％、）がかかりますが、これらを分散させることが寝具選びでは最も重要であると言えます。

寝相は上向き、横向き、下向きとありますが、人間の底面積の一番広い背中を下にする上向きの状態が一番余分な力が入らずリラックスした状態でいれる体勢です。その為、上向きに寝ている時間が多いことは、寝心地の良さをあらわしていると言えます。寝返りは、睡眠中に同じ体の部位が圧迫され続けることで、その部位の血液循環が滞ったり、筋肉を動かしてリセットする為の生理的に行われる体の動きです。その他に、体温を調整する・寝床内の温度を保つ・熱や水分の発散を調整するといった働きがあります。

↓当院が推奨する寝具

日常においては、立位または座位による生活により脊柱は常に重力負荷を受けています。唯一この重力負荷から開放される時間が「睡眠」です。正しい環境で適度な睡眠を取ることは正しい姿勢を維持して健康な生活を送るために必要不可欠な要件となります。健康にとって姿勢は大切なものです。その意味で、最近姿勢に気をつける人が増えてきたことは大変喜ばしいことですが、まだまだ多くの人が肝心なことを抜かして考えているようです。悪い姿勢を本来の自然で健康な姿に戻す鍵は、起きている時よりも寝ている時の条件にあると知っていただきたいです。

起きている時は、骨を歪める悪い影響は強く受けますが、改善するための影響というのほさほど受けず、脊柱に圧がかかる以上良いことはありません。骨が筋肉によって一定の状態に支えられたり、保護されているためです。この働きは例え骨が歪んでいたも二足歩行で立つ以上変わることはないので、歪んだ状態でもそのまま固定されるということになります。この状態で骨を無理に正しいポジションへ戻そうとしても、筋肉が現在の悪い形に引き戻そうとするので無意味です。つまり骨を矯正しようとするなら筋肉が休んでいる時を狙うしかありません。人が起きている時は筋肉も目覚めていますが、寝ている時は筋肉も眠っています。

上記内容を踏まえて、睡眠中にレム睡眠に突入すると深層筋が緩んだ瞬間に伸身作用が働き、筋肉を分散させることで骨格にも遊びができたり【#3】の内容であった椎間板の圧迫などを緩ませることに繋がるなど、これらの内容から体の構造的な原因による不調は、寝る環境によって解決しやすいと考えられます。また、人間の構造を研究・分析してこれらの内容を可能にするベッドマットが日本医療研究株式会社のヘルシーラインです。当院ではこの商品を推奨いたします。

↓ヘルシーラインについて

睡眠環境に関心が高まる中、人間は「高価なもの＝良いもの」と思う習性がありますが決して全てそうとは限りません。少なくとも寝具に関してはそうではなく、この人にはこのマットが合う。あの人にはこっちのマットが合うなど、人それぞれに適したマットがあるのではなく、人は皆同じ数の骨と筋肉を持ち二足歩行で生活する以上、それを健康な状態に保つための寝具は一つしか存在しません。
寝具を求める際は、目的が何かによって異なります。目的を「寝やすさ・心地のよさ」を優先されるのであればオーダーメイドで作ったものやふかふかで柔らかいものが適していると思いますが、上記内容から見受けられるように「痛み」や「不眠」などのマイナスの要素がつきまといます。対して、目的を「健康」とするならば、これまでの内容に伴ったものを選ぶようになるため、ご自身が寝具選びに求める目的がその後の道分けになるのです。「睡眠」は人生の３分の１を占める程、体への影響力は大きく、人生を健康体で快適に過ごしたいと思うのであれば、是非ここは「健康」を目的として生活いただきたいものです。

”最後に”
当院は、整体院や整骨院とは異なり、対処療法ではなく科学的根拠に基づいた姿勢調整を行うことで、不調の改善と健康維持を目指す「健康支援センター」です。姿勢科学の分野をまだ知らない・自分に合ったケアがまだわからない方へ、早くこの手が届きますように！そんな思いで、日々活動しています。

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